SEEE工法とは

SEEE工法は、フランスのS.E.E.E.社によって開発されたPC定着工法であり、昭和43年に国内に導入され、年々着実に実績を重ねてきています。

SEEE工法には、定着システムで大別すると、F型ケーブル、FUTシステムがあります。

F型ケーブルは、PC鋼より線を7本ないし19本寄り合わせたケーブルの端部に、マンション(スリーブ)を常温で圧着し、ねじ切り加工を施し、ナット、アンカープレートにより定着されるものです。すなわち、PC鋼より線の利点とナット定着の利点を生かしたPC工法です。また、F型ケーブルの応用開発として、アンボンドを加工したUFケーブル、ポリエチレンコーティングによる完全防水・防錆ケーブルとしてのタイブル、補強用外ケーブルF-TS、斜張橋用ケーブルF-PH(高疲労強度)などがあり、それぞれのニーズにあわせて使用されています。

FUTシステムは、アンカーヘッド、ウェッジおよびトランペットアンカーで構成されており、7本よりPC鋼より線を複数本束ねて使用し、アンカーヘッドの円錐孔に3分割された鋼製ウェッジで定着されます。大型PCケーブルとして、内ケーブル、外ケーブルのいずれにも使用することが可能です。FUT-Hシステムは高疲労強度を有しており、斜張橋などの斜材ケーブルに使用されています。

SEEE工法で使われている技術

ねじ式定着システム

くさび式定着システム

施工機材・管理システム

SEEE工法の種類

SEEE工法の適用性

施工法 適用性
分割施工法 F型ケーブルはカップリングが容易で確実であり、リテンションおよび片引き施工に最も適しています。
張出し工法 ケーブル容量を自由に設定できるFUTシステムが最適です。
押出し工法 引張力の調整及びカップリングが容易に行え、アウトケーブルにも適しているF型が最適です。
PC斜張橋/エクストラドーズド橋 張出し部主桁の主ケーブルにはFUTシステムが、斜材には、メンテナンスフリーの完全防錆と高疲労強度、引張力調整が自由なプレハブ方式のF-PH型ケーブルが、あるいは、現場製作斜ケーブルとして開発されたFUT-Hシステムが適しています。